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テクノロジー / 情報・AI

通信ネットワークの物理

「0と1」を遠くへ運ぶ

前レッスンで、情報が0と1になることを学びました。では、その0と1を遠くの相手へどう届けるのか。これが通信の物理です。インターネットの仕組みではパケットとプロトコルという「ルール」を学びましたが、ここではそれを実際に運ぶ「物理的な手段」を見ます。「クラウド」「5G」「通信障害」といったニュースの実体が見えてきます。

光で運ぶ——光ファイバー

現代の高速通信の主役は、光ファイバーです。髪の毛ほどの細いガラスの繊維の中を、光を点滅させて0と1を送る技術です。光は非常に速く、大量の情報を運べ、長距離でも減衰しにくい。だから、大容量・高速通信の土台になっています。

驚くべきことに、大陸と大陸をつなぐ国際通信の大部分は、海底に敷かれた光ファイバー(海底ケーブル)が担っています。太平洋や大西洋の底に、通信ケーブルが網の目のように張り巡らされているのです。「クラウド」という言葉から宇宙(衛星)を想像しがちですが、実際にはあなたの海外とのやり取りの多くが、深海のケーブルを通っています。だからこそ、海底ケーブルの切断や、それをめぐる地政学が、安全保障の問題になるのです。

電波で運ぶ——無線通信

一方、スマホやWi-Fiは、電波で0と1を運びます。ケーブルなしでつながる便利さは、電波が空間を伝わる性質を利用したものです。5Gのような新しい規格は、より高い周波数の電波を使うなどして、より速く・大容量の無線通信を実現します。

ここで大切な事実があります。「ワイヤレス」でも、その先の大部分は有線だということです。あなたのスマホの電波は、最寄りの基地局まで飛ぶだけ。そこから先の長距離は、多くが光ファイバーの有線網を通ります。つまり無線と有線は対立するものではなく、組み合わさってネットワークを作っています。無線は「最後の区間(ラストワンマイル)」を担う、というわけです。5Gの普及に大量の基地局と光ファイバーの敷設が必要なのは、このためです。

物理に縛られる「クラウド」

こうして見ると、無形に見えるデジタル世界が、いかに物理的なインフラに支えられているかが分かります。光ファイバー、海底ケーブル、基地局、そしてデータセンター。これらはすべて、建設し、維持し、電力を供給し、災害から守らねばならない、重たい現実です。「クラウド」は雲ではなく、地面と海底に横たわる巨大な機械の集合体なのです。

ニュースで使う視点

通信障害、5Gの整備、海底ケーブルの敷設や損傷、データセンターの電力消費——これらのニュースは、「デジタルを支える物理インフラ」という視点で読むと、その重要性と脆さが理解できます。次の最終レッスンでは、これまで学んだハードウェアの知識を、半導体をめぐる世界の攻防という現代の大問題に総合します。

理解度チェック

全問回答でレッスン完了・概念が灯ります
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Q1大陸間の大容量通信の大部分を担っているものはどれですか?
Q2無線通信(スマホの電波、5Gなど)と有線通信(光ファイバー)の関係として、最も適切なものはどれですか?

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