アズリテ

レッスン 3 / 4読了目安 約3

株式と債券——資産の性格

「持つ」と「貸す」——二つの基本形

投資できる資産にはさまざまな種類(アセットクラス)がありますが、まず二つの基本形を押さえれば、資産市場のニュースの大半が読めます。株式債券です。両者の違いは、一言で言えば「会社の一部を持つ」か「会社にお金を貸す」か。この違いが、値動きの性格をすべて決めます。

株式——会社の所有権を持つ

株式を買うとは、その会社の一部を所有することです。会社が成長して利益を上げれば、株主であるあなたも配当や株価上昇で利益を得ます。会社の価値に上限はないので、大きく成長する会社の株は何倍にもなりえます。

しかし、裏返しもあります。会社が失敗すれば、株価は下がり、最悪の場合ゼロになります。株主は所有者として、成功も失敗も分かち合う立場だからです。だから株式は、上限のない成長の可能性と、大きな値下がりリスクを併せ持つ——前レッスンのリスクとリターンで言えば、ハイリスク・ハイリターン寄りの資産です。

債券——会社や国にお金を貸す

債券を買うとは、その発行体(会社や国)にお金を貸すことです。あなたは貸し手として、あらかじめ決まった利子を受け取り、満期には元本が返される約束を持ちます。会社がどれだけ大成功しても、あなたが受け取るのは約束した利子まで。逆に、会社が普通に存続する限り、元本と利子は返ってきます。

だから債券は、株式より結果が読みやすく、値動きが穏やかです(金利の動きには影響されますが)。ローリスク・ローリターン寄り、というわけです。ただし「ノーリスク」ではありません。貸した相手が倒産すれば、返ってこない可能性(信用リスク)があります。だから信用の低い発行体の債券は、高い利子をつけないと買い手がつきません——ここでもリスクとリターンの原則が働きます。

組み合わせて性格を作る

株式と債券は、正反対の性格を持つからこそ、組み合わせる価値があります。分散投資の実践です。株式を多めにすればハイリスク・ハイリターン、債券を多めにすれば安定志向。景気が良いとき株が伸び、不安なとき債券が買われる、という逆の動きをすることも多く、両方持つことで全体が安定しやすくなります。「どんな資産を、どんな割合で持つか(資産配分)」が、投資の結果を大きく左右するのです。不動産や金など他の資産も、この「性格の違うものを組み合わせる」発想で捉えられます。

ニュースで使う視点

「株価が上昇/下落」「国債の利回りが上昇」「リスク回避で債券が買われる」——資産市場のニュースは、株式(所有・成長・高リスク)と債券(貸付・安定・低リスク)の性格の違いを知ると、格段に読みやすくなります。「なぜ今この資産にお金が向かうのか」は、投資家がリスクをどう見ているかの表れです。次の最終レッスンでは、この市場が時に暴走する現象——バブルと暴落の歴史を見ます。

理解度チェック

1 / 2

株式を持つことの本質的な意味として、最も適切なものはどれですか?

学んだ知識で、現実を読む

このレッスンを完了すると、次のニュースの読み解きに挑戦できます。

この概念とつながる他のレッスン

同じ概念を別のコースの視点から学ぶと、知識が地図としてつながります。