アズリテ
今日のニュース2026年7月23日

信頼できる「つながり」にも格差がある——2500人の脳と心が語ったこと

3 行サマリ
  • 東北大学と慶應義塾大学の研究チームが、4〜87歳の日本人2574人と脳画像108人を分析。
  • 信頼に基づく人間関係(ソーシャルキャピタル)が「高い層」と「低い層」の二つに分かれ、
  • その差を決めるのは収入や学歴ではなく、心理特性と幼少期の親子関係だったと発表した。

このニュースを読むための教養

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何が幸福を決めるのか
つながりを「幸福を支える資本」として見る土台・約 4
まず 4 分で学ぶ
格差と分断
何かが「格差」として二分するとき、何を見ればよいか・約 2
まず 2 分で学ぶ

教養の視点

冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、人との「つながり」も、お金や土地と同じ資本の一種です。東北大学と慶應義塾大学のチームは、4〜87歳の日本人2574人を調べ、信頼に基づくつながり——ソーシャルキャピタル——が、豊かな層と乏しい層の「二つの山」にくっきり分かれていることを見つけました。しかもこの二極化は、子どもでも大人でも、世代を問わず同じ形で現れたのです。

面白いのは、その差を分けていたものです。収入でも学歴でもなく、共感力や外向性といった心の特性、そして幼少期に親とどんな関係を築いたか——それが決定的でした。つながりの多い人は、脳の神経ネットワークの結ばれ方や、相手の気持ちを読む領域(角回・楔前部など)の構造にも違いが見られ、幸福感そのものも高い傾向がありました。

ここで持ち帰ってほしい読み方が一つあります。何かが「ふたこぶ」に分かれていたら、平均を見てはいけない、ということです。「日本人の平均的なつながりの量」を計算しても、そこには誰もいません。実際にあるのは、豊かな山と乏しい山、そして二つを隔てる要因だけ。これは所得の格差でも学歴でも同じで、平均が隠してしまう分断を、二つの山として見直すと正体が見えてきます。

だからこの研究は、孤独や孤立を「その人の性格の問題」で片づけません。つながりが心の特性や生い立ちに根ざして偏るなら、それは配り直しうる資本の格差であり、社会の側から手を打てる課題だ——そう読み替えるための、静かな土台になっています。

読み解きチェック

学んだ概念を、この記事に当てはめてみましょう
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Q1この研究が見つけた「ソーシャルキャピタルの二峰性」とは、どういう状態ですか?
Q2記事によれば、つながりの格差を最も強く左右していたのは何ですか?

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