価格は誰が決めているのか
コンビニのおにぎりが1個150円前後なのは、誰かがそう命令したからではありません。市場では、買いたい人の力(需要)と売りたい人の力(供給)の綱引きで価格が決まります。これが経済学で最も有名なモデル、「需要と供給」です。
需要:安いほど買いたくなる
需要とは、買い手が「その価格ならこれだけ買いたい」と考える量のことです。一般に、価格が下がるほど買いたい人は増え、価格が上がるほど減ります。これを需要の法則と呼びます。
グラフにすると、需要は右下がりの曲線として描けます。縦軸が価格、横軸が数量です。セールで商品が飛ぶように売れるのは、この曲線の上を「価格が下がる方向」へ動いた結果といえます。
供給:高いほど売りたくなる
供給は反対に、売り手が「その価格ならこれだけ売りたい」と考える量です。価格が高いほど利益が出るので、売り手はたくさん作ろうとします。供給曲線は右上がりになります。
均衡:綱引きが釣り合う点
需要曲線と供給曲線が交わる点では、「買いたい量」と「売りたい量」がぴったり一致します。このときの価格を均衡価格と呼びます。
- 価格が均衡より高い → 売れ残りが出る → 値下げ圧力がかかる
- 価格が均衡より低い → 品不足になる → 値上げ圧力がかかる
つまり市場には、価格が自然と均衡点に向かう力が働いているのです。
曲線は「シフト」する
猛暑になればアイスの需要は、どの価格でも以前より増えます。これは需要曲線そのものが右へ動く「シフト」です。原材料の高騰は供給曲線を左へシフトさせ、価格を押し上げます。ニュースで「原油高でガソリン価格が上昇」と聞いたら、供給曲線の左シフトを思い浮かべてみてください。世の中の価格変動の多くは、この2本の曲線の動きで説明できます。