アズリテ
科学リテラシー・ レッスン 2 / 5
自然科学 / 科学の考え方

相関と因果

読了目安 2/灯る概念:

その2つ、本当に「原因と結果」?

「アイスクリームの売上が増える月は、水難事故も増える」。これは実際に観察できるパターンです。ではアイスを禁止すれば水難事故は減るでしょうか?

もちろん減りません。両方を増やしている本当の原因は夏の暑さです。気温が上がるとアイスが売れ、同時に海やプールに行く人が増えて事故も増える。アイスと事故は一緒に動いている(相関がある)だけで、一方が他方を引き起こしている(因果がある)わけではないのです。

相関から因果を言えない3つの理由

2つの出来事AとBに相関が見つかったとき、考えられる説明は1つではありません。

  • AがBの原因:本当に因果がある
  • BがAの原因:因果の向きが逆
  • CがAとBの両方の原因:第三の要因(交絡因子)が隠れている
  • ただの偶然:データを探せば無関係な相関はいくらでも見つかる

「朝食を食べる子は成績が良い」という有名な話も、朝食そのものの効果なのか、規則正しい生活習慣や家庭のサポートという交絡因子のせいなのか、相関だけからは区別できません。

因果に迫る方法:比べ方を工夫する

では、因果関係はどうすれば確かめられるのでしょうか。鍵は「それ以外の条件をそろえて比べる」ことです。

最も信頼性が高いとされるのがランダム化比較試験(RCT)です。参加者をくじ引きで2つのグループに分け、一方にだけ介入(新薬など)を行い、結果を比較します。ランダムに分けることで、年齢も生活習慣もやる気も、平均的には両群で同じになる。だから結果の差は介入のせいだと言えるのです。新薬の承認にこの方法が必須とされるのは、それだけ因果の証明が難しいからです。

ニュースを読むときのチェックリスト

「○○する人は△△になりやすい」という見出しを見たら、3つ問いかけてみてください。

  1. これは相関の話か、因果の話か?
  2. 逆向きの因果はありえないか?
  3. 両方を説明する第三の要因はないか?

この3つの問いだけで、健康情報や教育論のかなりの部分を、一歩引いて眺められるようになります。

理解度チェック

全問回答でレッスン完了・概念が灯ります
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Q1「アイスの売上が増える月は水難事故も増える」。この関係の最も妥当な説明はどれですか?
Q2「朝食を食べる子どもは成績が良い」という調査結果から、直ちに言えることはどれですか?
Q3因果関係を確かめる方法として最も信頼性が高いとされるものはどれですか?

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