アズリテ
経済学入門・ レッスン 4 / 5
社会科学 / 経済・金融

GDPと経済成長

読了目安 2/灯る概念:

国の経済の「ものさし」

「日本のGDPは約600兆円」「今四半期のGDP成長率は年率1.2%」。ニュースで頻繁に登場するGDPは、国の経済活動の大きさを測る最も代表的なものさしです。

GDP(国内総生産)とは、一定期間(通常1年や四半期)に、国内で新しく生み出されたモノやサービスの付加価値の合計です。

「付加価値」とは何か

パン屋が小麦粉を100円で仕入れ、パンを300円で売ったとします。このときパン屋が生み出した付加価値は300円ではなく、仕入れ分を引いた200円です。GDPはこの付加価値を国全体で足し合わせたものです。売上をそのまま足すと、小麦粉の分が二重に数えられてしまうからです。

ポイントは3つあります。

  • 国内で:日本企業でも海外工場での生産は日本のGDPに入らない
  • 新しく生み出された:中古品の売買や土地の転売そのものは含まれない
  • 一定期間に:GDPは「量の蓄積」ではなく「期間中の流れ」を測る

名目と実質:物価のマジックに注意

GDPには名目GDP実質GDPの2種類があります。名目GDPはその時々の価格で計算するため、生産量が同じでも物価が上がれば増えてしまいます。そこで物価変動の影響を取り除いたのが実質GDPです。

「経済が成長した」と言えるのは、実質GDPが増えたときです。経済成長率という言葉は、通常この実質GDPの伸び率を指します。

GDPが測れないもの

GDPは便利な指標ですが、万能ではありません。

  • 家事、育児、ボランティアなど市場で取引されない活動は含まれない
  • 環境破壊や資源の枯渇はマイナスとして計上されない
  • 所得の格差や、人々の幸福度は分からない

だからこそ近年は、幸福度指標や環境指標など、GDPを補う「新しいものさし」の議論も活発です。GDPは経済の重要な一面を映す鏡ですが、すべてを映す鏡ではない。この距離感を持って数字を読めると、ニュースの理解が一段深まります。

理解度チェック

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Q1GDP(国内総生産)が表しているものはどれですか?
Q2「実質GDP」が「名目GDP」と区別して使われる理由はどれですか?
Q3GDPの限界についての説明として正しいものはどれですか?

学んだ知識で、現実を読む

このレッスンを完了すると、「GDP」で読み解けるニュースの読み解きに挑戦できます。

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