アズリテ
ニュース2026年9月20日

なぜ恐竜時代の北極は温暖だったのか——長年の謎をスパコンが解いた

3 行サマリ
  • 東京科学大学の樋口太郎研究員や東京大学の阿部彩子教授らの研究チームは、スーパー
  • コンピュータを使い、白亜紀後期(約7000万年前)の北極域が現代よりはるかに温暖
  • だった謎を解明したと発表した。大気中のCO2濃度・大陸の配置・地軸の傾きという
  • 3条件を反映させた気候モデルにより、化石データと計算結果の長年のギャップを埋めた。
  • 成果は米専門誌「ジオフィジカル・リサーチ・レターズ」に掲載された。

このニュースを読むための教養

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動く大地——プレートテクトニクス
大陸の配置は固定ではなく地質時代とともに変わってきたという発想を先に知っておくと、白亜紀の大陸配置が気候にどう効いたのかが分かりやすくなる・約 2 分
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モデルとは何か
現実を単純化して数式で表す『モデル』の考え方を先に知っておくと、スパコンが何を計算して謎を解いたのかが見えやすくなる・約 5 分
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教養の視点

白亜紀後期、約7000万年前の地球では、北極域でも恐竜が暮らせるほど温暖だったことが化石からわかっています。ところが長年、気候モデルではこの温暖さをうまく再現できず、化石が語る姿とモデルの計算結果の間にギャップが残っていました。東京科学大学の樋口太郎研究員や東京大学の阿部彩子教授らの研究チームは、このギャップをスーパーコンピュータで解いたと発表しました。

鍵になったのは、CO2濃度だけでなく「大陸の配置」も条件に加えたことです。プレートテクトニクスの考え方に立てば、大陸は今の位置に固定されてきたわけではありません。白亜紀後期は大陸氷床がほとんどなく、北半球の高緯度域に今よりも広い陸地が広がっていました。この地理条件のもとでは、地軸の傾きが変化したときの気温の上がり方が、現代の大陸配置よりも数倍大きくなることが分かったのです。

CO2濃度、大陸配置、地軸の傾き——一つひとつは単純化された条件ですが、これらを組み合わせて計算する数理モデルによって、直接目にすることのできない7000万年前の地球の姿を、化石データと矛盾しない形で描き出せました。過去の気候を復元する営みは、そのまま今の気候変動を読み解くモデルの精度を確かめる作業にもつながっています。

読み解きチェック

学んだ概念を、この記事に当てはめてみましょう
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Q1研究チームは、北極域の温暖化を説明するのに、CO2濃度だけでなく『大陸の配置』という条件も気候モデルに反映させた。これは大陸について、どのような理解を前提にしているか?
Q2研究チームは、CO2濃度・大陸配置・地軸の傾きという複数の条件を組み合わせて気候モデルを作り、化石データとの長年のギャップを埋めた。これは数理モデルの働き方について、何を示しているか?

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