内閣支持率は毎月、各社が発表する「繰り返し起こる型」のニュースです。一度読み方を身につければ、この先ずっと使えます。
まず押さえたいのは、支持率が「全国民に聞いた結果」ではないことです。多くの世論調査は千数百人程度の標本から全体を推計しており、そこには必ず数ポイントの誤差が伴います(統計の読み方)。さらに、電話調査かインターネット調査か、平日昼間に電話に出られる人は誰か、といった「標本の偏り」の問題もあります。調査会社によって支持率の水準が10ポイント近く違うことは珍しくなく、それは捏造ではなく手法の違いの現れです。
だから世論調査は「水準」ではなく「変化」で読むのが基本です。52.5%という一つの数字より、同じ調査で先月から上がったのか下がったのか、複数の調査が同じ方向を向いているのか。そちらのほうがずっと多くを語ります。
もう一歩深く読むなら、「支持する」とは何かという問いも立ててみてください(哲学とは)。政策への評価なのか、人柄への好感なのか、「ほかに良い選択肢がない」という消去法なのか——質問文と選択肢の設計次第で、同じ有権者から違う「民意」が取り出されます。数字を疑うことと、数字を無視することは違います。仕組みを知った上で使いこなすのが、統計との正しい付き合い方です。