韓国第2位の航空会社「アシアナ航空」の名前が、この冬、姿を消します。大韓航空は2026年8月12日、子会社であるアシアナ航空との合併を取締役会で承認し、12月17日に統合会社を発足させると発表しました。統合後は従業員約2万8千人、航空機約230機を抱え、旅客輸送能力で世界10位以内に入る規模になる見通しです。
この統合計画自体は、2020年にまでさかのぼります。当時、新型コロナウイルスの感染拡大で旅客が激減し、両社とも業績が低迷していました。大韓航空は2024年にアシアナ株式を取得して子会社化し、今年6月には韓国国土交通省から条件付きの合併認可を得ています。背景には、韓国国内で格安航空会社(LCC)の参入が相次ぎ、大手2社だけでは競争を勝ち抜きにくくなっていたという事情があります。
大手2社が一つになれば、国内線の多くの路線で競争相手がいなくなり、独占の弊害が心配されます。それでも認可が下りたのは、路線と便数が増えるほど利用者にとっての価値が増すネットワーク効果による利便性の向上と、競争が弱まる懸念とを天秤にかけた結果だと考えられます。合併の審査は、単純な「良い・悪い」ではなく、こうした綱引きの上に成り立っているのです。