厚生労働省が9月11日に発表した8月31日〜9月6日の週の集計で、全国の定点当たり報告数(1つの医療機関が1週間に報告した患者数の平均)は3.29人となり、前週の1.76人から増えました。感染者数はおよそ1万2300人で、前年同時期のおよそ6倍です。沖縄は10.34人に達し、注意報レベルとされる10人を超えています。すでに8月中に流行開始の目安である1.0人を超え、1999年の統計開始以来2番目に早いシーズン入りとなっていました。
個人の治療ではなく、集団の仕組みで病気を防ぐという公衆衛生の発想が、この「定点報告」という仕組みの土台にあります。すべての患者を数えるのではなく、決まった医療機関の患者数だけを継続的に追うことで、流行の「立ち上がり」を早く捉えられるようにしているのです。
そしてこの1.76人から3.29人という変化は、倍々で増えるものは直感を裏切るという感染症特有の伸び方も示しています。感染者が一定数ずつ増えるのではなく、感染者自身が次の感染を生むため、対策が一歩遅れるほど増え方そのものが加速しやすくなるのです。専門家は今年の猛暑による体力の低下や、時期外れゆえの警戒の薄さなど、複数の要因を指摘しています。