米マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏が、米NBCテレビのインタビューで、AIは「10億人の死者を出すような事態を引き起こせるほど強力」だと警告しました。悪意を持つ人間と最新のAIの組み合わせほど強力な兵器はなかった、とも述べ、「自主規制だけで十分だと考える人はいない」として、安全対策や監視に米政府や議員が関わるべきだと訴えたと、共同通信が伝えています。
まず、「10億人」という数字の受け取り方です。発言は「引き起こせるほど強力」で、能力の大きさを言っています。いつ、どのくらいの確率で起きるのかは語られていません。これはリスクの伝え方でいう、最悪の場面を示して注意を促す言い方です。数字が大きいほど印象は強くなりますが、警告と予測は別物です。強い数字に出会ったら、「確率と条件は語られているか」を探すと、読み方が落ち着きます。
次に「自主規制では足りない」という理屈です。これはゲーム理論の言葉で、集合行為の問題として説明できます。安全対策には時間もお金もかかります。一社だけが慎重に進めれば、他社に先を越されるかもしれません。全社が守れば全体に得なのに、自分だけ守ると損に見える。この構図では、善意に任せるだけだと守りにくくなります。法による義務づけは、全員に同じ条件をかけて、「守らないほうが得」という状況をなくす仕組みです。
ただし、規制にも代償はあります。AIのルールを誰が決めるかで扱うとおり、緩すぎれば害を防げず、厳しすぎれば開発を妨げます。ゲイツ氏の発言は一人の見解で、どんな規制が適切かは別の議論です。
強い言葉の警告を見たら、「数字の意味は何か」と「全員が守れば得なのに、一人で守ると損になる構図はないか」の二つを持っておくと、次のニュースでも使えます。