8月11日夜、台風15号が茨城県に上陸しました。関東を吹き荒れた強い風と雨は東北方面へ抜けていきましたが、気象庁は台風本体から離れた地域でも、土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫への警戒を呼びかけました。台風の危険は、渦の中心だけでなく、そこから広がる雨雲の範囲全体に及ぶからです。実際に茨城県で3人がけがをし、茨城・栃木両県で約8,040戸が停電しました(12日未明時点)。
台風という巨大な渦は、暖かい海の水蒸気をエネルギー源に発達します。人間はこの渦そのものを止めることも、進路を変えることもできません。それでも、けが人や停電といった実害が出たからといって、事前の警戒呼びかけが無意味だったわけではありません。予報の言葉が示す確からしさをもとに、早めの避難や備えを進めることで、防げたはずの被害の一部は現に防げています。
「自然は止められないが、被害の大きさは変えられる」——台風のニュースを見るときは、実際に起きた被害の大きさだけでなく、その手前でどれだけの警戒と備えが働いたかにも目を向けたいところです。