アズリテ

ニュースを教養で読む2026年6月21日

5月の消費者物価は前年比+1.5%——3つのCPIを読み分ける

総務省が発表した5月の全国消費者物価指数は、総合で前年同月比+1.5%だった。 生鮮食品を除く総合(コアCPI)は+1.4%、生鮮食品とエネルギーを除く総合は+1.8%。 物価上昇は落ち着きつつも、基調的な上昇は続いている。

出典: 総務省統計局 消費者物価指数(全国 2026年5月分)

1 準備する

読む前に、または読んだ後の復習に

このニュースを読むための教養

0 / 2 準備完了

準備しなくても読み進められます。ただ、数分の準備で見える景色が変わります。

  • インフレとデフレ経済学入門

    物価指数が何を測っているかの基本

    2分で学ぶ
  • 統計の読み方科学リテラシー

    「除く」系の指標がなぜ複数あるのかを統計の目で見る

    2分で学ぶ

2 読む

アズリテの「教養の視点」

毎月19日前後に発表される消費者物価指数(CPI)は、経済ニュースの最重要定例イベントの一つです。今回の読みどころは、3つの数字の「関係」にあります。

CPIには複数の系列があります(物価指数)。総合は文字どおり全部入り。「生鮮食品を除く総合(コアCPI)」は天候で振れる生鮮を除いたもので、報道の主役。「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」は国際市況で動くエネルギーも除き、国内の基調的な物価に最も近い系列です。なぜ「除く」のか——それはノイズをフィルタリングして基調(シグナル)を見るため。統計の読み方で学んだ「単月の振れと傾向の区別」の、公式版の道具立てです。

今回の形は「総合+1.5%、コア+1.4%、生鮮・エネ除く+1.8%」。除いた系列のほうが高いのは、エネルギーなどが全体を押し下げているサインで、基調的な上昇は見た目より根強い、という読みになります。同じ発表を「物価は落ち着いた」とも「基調は根強い」とも書ける——見出しがどちらの数字を選んだかに注目してください。

そしてこの数字の行き先は金融政策です。物価上昇率は実質金利を決め、日銀の利上げ判断の最重要材料になります。CPIの読み分けができると、翌月の金融政策のニュースが「予習済み」になるのです。

3 訓練する

この記事に、学んだ概念を使ってみる

読み解きチェック

1 / 2

知識を問う問題ではなく、この記事を素材に「学んだ概念を使う」問題です。

「総合+1.5%」「生鮮食品を除く+1.4%」「生鮮・エネルギーを除く+1.8%」と複数の指数が発表される理由はどれですか?

さらに深く

同じ概念で読める過去のニュース