アズリテ
ニュース2026年9月26日

小3〜中3の授業時数を各教科3〜4%減へ——「情報」の時間は、どこから来るのか

3 行サマリ
  • 文部科学省は9月25日、次期学習指導要領に向けた議論のなかで、小学3年から中学3年までの各教科の授業時数を一律3〜4%程度減らす目安を示した。
  • 年間の標準授業時数が35コマ以下の教科は対象外。小学校に新設する「情報の領域」と、中学校の新教科「情報・技術」の時間を確保するためとされる。

このニュースを読むための教養

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経済学とは何か
時間が限られるなかで何かを選ぶと、別の何かを手放すことになる。その見方の出発点を掴む・約 2 分
まず 2 分で学ぶ
教育は何のためにあるか
教育が担う複数の役割を知ると、どの力に時間を割くかという判断の重みが見える・約 3 分
まず 3 分で学ぶ

教養の視点

文部科学省が示した目安は、小3から中3までの各教科の授業時数を、一律で3〜4%程度減らすというものです。年間の標準授業時数が35コマ以下の教科は対象外で、減らした分は、小学校に新設する「情報の領域」と、中学校の新教科「情報・技術」に充てられます。具体的な削減幅は今後の議論を経て決まります。

「授業に新しいものを加える」と聞くと、足し算の話に見えます。でも学校の1年間は限られていて、時間は増やせません。経済学とは何かの出発点にあった、時間やお金が限られているから何かを選べば別の何かを手放す、という見方が、ここにもそのまま当てはまります。選ばなかったものの価値が機会費用です。今回は、情報の時間を確保する代わりに、国語や算数など他の教科に使えたはずの時間を、少しずつ分け合って手放す設計になっています。

「一律3〜4%」という決め方も見どころです。特定の教科だけを大きく削る案と違い、負担が一か所に集中しにくく、説明もしやすい。一方で、各教科の授業のなかで何を絞るのかという次の問いは、そのまま残ります。政策のトレードオフを読むときは、「何を足すか」と同時に、「何の時間が減るか」「その負担は誰に、どう配られるか」を探すと、ニュースの輪郭がはっきりします。

もう一つの見方は、教育は何のためにあるかです。教育には、人格をつくる役割、社会で働く力を育てる役割、選抜の役割など、いくつもの顔があります。情報の学びに時間を割くのは、社会で必要とされる力を学校でどこまで担うか、という選択でもあります。ただ、記事が伝えているのは時間の確保という狙いまでで、どの役割を重く見た判断なのかは、読み手が考える余地として残されています。

次に学校の制度改正のニュースを見たら、この一問を持っておくと便利です。「増えるものの時間は、どこから来ているのか」。

読み解きチェック

学んだ概念を、この記事に当てはめてみましょう
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Q1「新しい領域の時間を確保するために、他教科の授業時数を減らす」という判断を、機会費用の考え方で読むと、最も適切なものはどれですか?
Q2「情報」の学びに時間を割く判断は、教育が担う複数の役割のうち、どの見方に近いと言えますか?
Q3各教科を「一律に3〜4%減らす」という決め方を、政策のトレードオフの視点で読むと、最も適切なものはどれですか?

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